お盆にお墓参りされる方は多いですよね。暑い最中ですが、ご先祖様のためにもきちんとお掃除しておきたいタイミングです。
ですが、本当に正しいお墓掃除の手順とは…?と、改めて考えてみると不安になる方も多いのではないでしょうか。お盆になってから慌てるのではなくて、前もって準備できることはしたいですよね。
本記事では【正しいお墓掃除の手順とNG行動について】ご紹介します。知っておくと今年のお盆には安心してご先祖様をお迎えできるでしょう。
お墓の掃除前にしておくこと
お盆とは、あの世から帰ってくるご先祖様の魂をお迎えして供養する行事です。
全国的に多いのは8月13日から16日。
関東の一部では7月盆と言って7月13日から16日に行われる地域もあります。また沖縄では、旧暦に基づいて決められるので毎年日程が異なります。
お盆のお墓参りは、ご先祖様をお迎えする8月13日または7月13日までに済ませておくのが理想的ですが、難しい場合はお盆の入りの日にお迎えのお墓参りを兼ねて掃除しても構いません。ぜひ、ご家族で都合を合わせて、ゆっくりとお墓参りと掃除ができる日程を前もって予定してください。
お墓参りに持参する物の準備
お墓参りに必要な持ち物は基本的に5つ。「五供(ごく)」として覚えておくと良いでしょう。
- お線香
- ろうそく
- お花
- お水
- お菓子や果物や個人の好物などの食べ物
- 盆提灯(地域による)
その他、数珠と着火するためのライターなど、お供えの食べ物の下に敷く半紙を準備しておくと便利です。
仏教では殺生はNGなので、お供えの食べ物もお肉やお魚などは避けてください。地域によってお盆のお供えは、きゅうりや茄子で馬や牛を形作り、ご先祖様をお迎えします。
また、お花にも特に決まりはありませんがお盆にはホオズキをお供えすることが多いです。
掃除道具の準備
お墓の掃除に必要なものは以下の通りです。
- タオルや雑巾
- 毛の柔らかいブラシやスポンジ
- 持ち帰り用のゴミ袋
- 軍手
水を入れるバケツや柄杓はお寺や霊園の備品としてある場合が多いですが、お盆のお墓参りは混雑して必ずしも使えるとは限らないので、手荷物に余裕があるようなら準備していくと良いでしょう。
また、暑い時期のお墓掃除ですので、虫除けスプレーや日除けの帽子を準備しておくと役に立ちます。
基本的には普段のお墓参りと変わりませんが、季節を感じるお花やお墓の周りの草取りなどいつもより念入りにお掃除できるような準備があると良いですね!
お墓の掃除の手順
長い期間雨風にさらされる墓石は、自然に汚れ劣化していきます。そのため、お盆やお彼岸、年末年始など定期的にお手入れやメンテナンスをすることがとても大切です。
- お墓の区画の掃除
お墓の区画のあるところでは、区画内の墓石周囲も掃除しましょう。枯れた花や落ち葉、雑草を取り除きます。この時のゴミは基本的に持ち帰る必要があるので、ゴミ袋を持参しておくと良いでしょう。 - 墓石の水洗い
スポンジまたはタオルを水に濡らして墓石を拭きます。毛の柔らかいブラシも便利です。ゴシゴシ擦るのではなく、表面の汚れや苔を取り除くように拭きましょう。墓石用の洗剤も市販されていますが、水拭きできれいになるようであれば、洗剤は必要ありません。 - 水気を拭き取る
花筒や線香皿といった小物類も水で洗ったら、タオルや雑巾で水気を拭き取ります。濡れたままにしておくとコケや汚れが付きやすく、湿った線香皿や蝋燭立ては使いずらいので、水気は残さないほうが良いでしょう。全体の水を拭き取った後、水鉢(水を入れるくぼみ)にきれいな水を入れます。 - お供えと合掌
花を生けてお供えをし、ろうそくや線香をあげて合掌します。
墓石の掃除は「優しく拭き取る」が基本です。
お盆のお墓掃除では熱中症対策も忘れずに!
お盆のお墓掃除でしてはいけないNG行動
ゴシゴシ擦るのはやめましょう
墓石の表面はツヤが出るようにコーティングされていることが多いです。そのためタワシなど毛の硬い道具でゴシゴシ擦るとコーティングがはがれてしまうことがあります。
また、お湯のほうが汚れがよく落ちると考えがちですが、墓石に熱湯をかけてしまうと急激な温度変化によってヒビ割れの原因になることがあります。墓石が痛む要因になることは避けたほうが良いでしょう。
日没後のお墓参りは避けましょう
防犯の観点からも暗くなってからのお墓参りは避けたほうが良いです。24時間解放してあるお寺のお墓や霊園であっても、足元が暗い中では掃除もしづらく、お線香やろうそくの火も危険です。
お盆のお墓参りは夜、という地域もありますが、お墓掃除は明るいうちに済ませておくのが良いでしょう。
露出の多い服装、華美なアクセサリー、香りの強い香水
ご先祖の供養だからと言って、かしこまった服装で掃除する必要はありません。動きやすい、掃除しやすい服装、熱中症や虫よけの対策をした服装を心がけましょう。露出の多い服装や華美なアクセサリーは、怪我や墓石を傷つける要因となるので避けた方が良いです。
お供物を置いていくのはやめましょう
お花を持ち帰るかどうかはお寺や霊園の決まりに従い、お供えの食べ物や飲み物は持ち帰りましょう。この時に半紙を持っていると、お供えする時に下に敷いて、そのまま包んで持ち帰ることができるので便利です。放置された食べ物は腐敗したり鳥などの野生動物が食い散らかすのでお墓が汚れる原因になります。お酒やビールの瓶や缶もサビが墓石についたり、転がったり割れた瓶で怪我する人が出るかもしれません。お供物は必ず持ち帰るようにしましょう。
線香やろうそくは燃やし切るのが良いですが、火災防止のためにお線香やろうそくに火をつけないルールを設けているところもあります。
お墓は簡単に引っ越しできません。周囲の他のお墓やご家族に配慮して皆さんが気持ちよくお墓参りできる環境を守っていきたいですね!
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まとめ
本記事では【正しいお墓掃除の手順とNG行動について】ご紹介しました。
基本的にお盆のお墓参りも他の時期のお墓参りと変わりはありませんが、ご先祖が束の間この世へ帰って来られる期間ですので、お墓をいつもよりきれいにしてお迎えしたいですね。
季節のお花やホオズキ、ナスやきゅうりの乗り物を準備して、お盆の日本ならではのご先祖供養を楽しく過ごされてはいかがでしょうか。
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