日本各地には神社仏閣に関係する「禁足地」があります。
「禁足地」とは、何かしらの理由があって立ち入りが禁止されている場所のことです。
神社仏閣の禁足地になぜ入ってはいけないのか、どんな場所があるのか気になりますよね。
本記事では、【神社仏閣の禁足地に入ってはいけない理由とその場所】を解説します。
さらに、禁足地に立ち入るときの注意点もご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
禁足地に立ち入りNGな理由とその場所を紹介
神社仏閣の禁足地にはどうして入ってはいけないのでしょうか。
禁じられている理由とその場所を4つ紹介します。
場所そのものが御神体だから
禁足地には、その場所自体が御神体(=神様が宿る場所)とされている場合があります。
神様が宿る場所に私たちが入ってはいけないのは、なんとなく分かりますよね。
そんな禁足地が島根県出雲市の出雲大社にあります。
出雲大社の裏にある「八雲山」は御神体とされ、神様に仕える人でも入ることができない禁足地です。
立ち入ったら悪いことが起こるから
足を踏み入れた人に悪いことが起こるため、禁足地とされている場所もあります。
そんな禁足地があるのは、東京都大田区にある「新田神社」。
新田神社は人々の運を開き、幸せに導くとされる神社です。
神社の拝殿の後ろには、入ると祟りがあるといわれている円墳があります。
円墳は、南北朝時代に活躍した新田義興という武将のお墓です。
新田義興は騙し打ちにあって命を落としました。
騙し打ちにされた義興を鎮めるために建てられたのが新田神社なんですよ。
女性もしくは男性しか入ることができないから
禁足地の中には、女性もしくは男性しか入ることができない場所があります。
神様に仕える人しか入れないず、さらには神職の性別が決められている場合もあるとか。
神様に仕える人が女性のみとか、男性のみとされているから禁足地とされているんですね。
実際に女性は入ってはいけないと言われる禁足地が福岡県宗像市の「宗像大社」にあります。
宗像大社は、沖津宮、中津宮、辺津宮の3つの島のお宮から成り立っています。
中でも「沖津宮」には女性が入ることは許されず、神職でない人は年に1度のお祭りの時にしか上陸できないという有名な禁足地です。
偉い人が修行を続けているから
偉い人が修行を続けているから禁足地とされている場合もあります。
修行している人の世話をする限られた僧侶のみ、入ることを許されました。
日本の仏教における聖地、和歌山県の高野山がその禁足地のひとつです。
高野山には、弘法大師である空海が今も修行を続けているとされる御廟があります。
御廟とは、祖先や立派な人を祭った場所のことですよ。
御廟に入ることができるのは、維那という特殊な僧侶のみ。
1200年以上、維那のみが修行を続ける弘法大師のもとへ1日2回の食事を運んでいます。
維那を任された僧侶は、御廟の様子を一切他言してはいけません。
禁足地に立ち入るときの注意点
かつては禁足地だった場所も期間限定で入れたり、一般に公開されたりする例もあります。
禁足地に立ち入る際はマナーをしっかり守り、静かに見守ることが大切です。
ルールを守って、静かに禁足地の雰囲気を味わいましょう。
また、禁足地によっては独自のルールが定められている場所があります。
山形県鶴岡市にある「湯殿山神社本宮」がそのひとつです。
「語るなかれ」「聞くなかれ」と言われ、誰かに教えてはいけない、質問してはいけないと伝わっています。
そのため、湯殿山神社本宮の実際の姿や雰囲気は、参拝に訪れた人にしか分かりません。
もちろん、ご神体を含め、湯殿山神社本宮の周辺の撮影は禁止ですよ。
禁足地のルールは事前に調べ、わからない場合は神社やお寺の人に直接聞いてみましょう。
禁足地に入ると、なかなかできない体験に気持ちが高ぶるかもしれません。
しかし、禁足地は昔の人達がのこした伝統や歴史、神聖な場所であることは忘れないようにしましょうね。
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まとめ
今回は【神社仏閣の禁足地に立ち入ってはいけない理由とその場所】をご紹介しました。
禁足地に立ち入ってはいけない理由は主に4つです。
- 場所そのものが御神体とされているから
- 立ち入った人に悪いことが起こるから
- 女性もしくは男性しか入ることができないから
- 偉い人が修行を続けているから
もし、禁足地に立ち入るときはマナーをしっかり守り、静かに参拝しましょう。
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