「お寺のお坊さんって普段はどんな修行をしているのかな」「修行と修業の違いって何だろう」などと気になったことはありませんか?
お寺のお坊さんの修行内容について詳しく知りたいと考えているけれど、どうやって調べたらいいか分からず悩んでいる方もいることでしょう。
お寺の修行内容について詳しく知っておくと、知識のある素敵な大人になれるはずですよ!
本記事では、「お寺の修行についてや修行と修業の違い」をご紹介します。
お寺で行う「修行」とは
修行とは、仏教による精神の鍛練。つまり、日常生活にある欲望を通り越し、生きている時点で幸せだと感じるという考え方です。
財産や名誉、権力や性欲といったありとあらゆる欲望から解放されて、生きていること自体に幸せだと感じる状態を追求することを目標としています。
仏教の修行、悟りに至るまでの道のりは苦しく険しいもの、(苦しい行い=苦行)と言われています。修行する場合は、怒りや恨みなどの否定的な感情を入れてはいけません。
ひたむきに自分自身と向き合います。
よく見かける「修行」と「修業」の違い
「しゅぎょう」には2種類あります。修行は、善を修めるという意味で、主に仏教でよく使われる言葉です。
仏教のそもそもの目的は「悟りを開くこと」。そのため、悟りを得ることが修行の目的となります。
一方で、修業は「業(わざ)を身に付ける」という意味を持っています。華道や茶道などの芸術のことや、学問修行、花嫁修業など、日常生活において必要なスキルを身に付けるときに使用します。
「修行」と「修業」の発音は一緒ですが、目的や意味は違うので注意してくださいね!
お坊さんになるためには
仏教では、基本的に誰でも僧侶(お坊さん)になることができます。僧侶までのざっくりとした道のりは以下の通りです。
- 師匠を見つける
- 得度式(とくどしき)を行う
- 得度届(とくどとどけ)を提出
- 加行(けぎょう)を行う
お坊さんになるには、まずは師匠を見つけて弟子入りしないといけません。身近にお坊さんがいればよいですが、そうでない場合は、見つけるのが大変だと言われています。
どうしても僧侶になりたい場合は、仏教系の大学に進学して教授から僧侶を紹介してもらうという方法があるみたいです。
弟子入りができて、得度式を行い得度届を提出し、宗派の本部に登録をされると、事務的な手続き上は僧侶になれます。
修行をし、加行を終了すると、宗派の教師の資格が取れます。資格を取得すると、1人前の僧侶として認められるそうです。
宗派によって修行の内容は少し異なる可能性もありますが、厳しいのは変わりないでしょう。
修行道場がある宗派もありますので、興味がある方は1度体験してみるのもいいかもしれませんね!
お坊さんになると生活の全てが修行になる
僧侶の生活はとても厳しいと言われています。シンプルな日常生活すらも修行に変わるので、休む暇がありません。
早寝早起きや質素倹約、自分の身の回りを清潔に保つなど、修行には仏教の教えに忠実に基づいた生活が必要なため、一般の基本的な日常生活とは異なります。
お寺により異なりますが、見習いの僧侶は「夏は午前3:30、冬は4:30頃に起きて座禅やお勤めをし、夜は21時に就寝する」のが基本なのだそう。
1日2食の精進料理は、感謝する気持ちで私語を謹んで食べる必要があり、日常の所作(お辞儀など)も気をつけないといけないので、日常生活は修行の連続です。
夏の暑い日や冬の寒い日でも、ほうきや雑巾を使って清掃をし、常に境内(けいだい)をきれいに保つのも重要な修行の1つなんですよ!
宗派によって修行や訓練の仕方が異なる
宗派によって、修行や訓練の仕方は異なりますが、共通していることもあります。経典を修得するために行う読経(どきょう)や写経は、どの宗派でも共通して行われます。
僧侶が修行を行うのは、「悟りを開く」ことが目的。読経は1日数回、正しい姿勢で30分以上休憩なしで行われることが多いです。
仏教は、お釈迦様が約7年の過酷な修行を経て悟りを開いたことから来ています。見習い期間を終えて、1人前の僧侶になったとしても、お寺でお勤めする中で毎日の修行を永続的に続ける使命があります。
宗派によって、滝行や川行、瞑想などさまざまな修行が行われており、仏教の教えをよく理解するためにすべての修行に真剣に取り組まないといけません。
毎日の修行を永続的に行うことで、1人前の僧侶になれるんですね!
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まとめ
本記事では、「お寺の修行についてや修行と修業の違い」についてご紹介しましたがいかがだったでしょうか。
お寺の修行は宗派によって異なりますが、読経や写経はどの宗派でも行います。見習いの僧侶から1人前の僧侶になっても、お寺でお勤めする間は毎日の修行を永続的に続けます。僧侶は生活の全てが修行です。
お寺の修行についてや修行と修業の違いについて詳しく知って、知識をたくさん増やしていきましょう!
ぜひお寺に行く際はこの記事を参考にしてみてくださいね!
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