神社で参拝客をお迎えしてくれる巫女さんは、神社の顔といっても過言ではありません。
そんな巫女さんに憧れ、実際に働いてみたいと思う人もいらっしゃるのではないでしょうか?
しかし、実際にやっている仕事の内容や採用される条件について知っている人は少ないでしょう。
そこで、今回は【巫女さんのお仕事内容と採用に必要なこと】についてご紹介します。
巫女さんの雇用形態
実は一般の会社と同様に、巫女さんにも雇用形態が存在します。
雇用形態は「本職」と「助勤」の二つ。
会社でいうと「本職」が正社員、「助勤」がアルバイトに当たります。
しかし、「本職」の巫女さんになれる資格がある人は、親族や知り合いが神社で働いているなどのコネがある人に限定されるため、一般の人は「助勤」として雇用されるケースがほとんどです。
そのため、ここから先は一般でいうアルバイトに当たる「助勤」の巫女さんに絞ってお話していきます!
巫女さんのお仕事内容
そもそも「巫女」とは何をする人なのでしょうか?
一言でいうと、神様にお仕えする女性のことです。
でもこれだけでは何をやっているのかピンときませんね。
具体的に神社でどんなお仕事をしているのか詳しくみていきましょう!
神職のお手伝い
神社の儀式は「神職」と呼ばれる人が行いますが、巫女さんはその「神職」をお手伝いする立場です。
例えば結婚式などの儀式であれば、以下の様なお仕事があります。
- 神棚・祭壇の組み立て
- 必要な椅子やお供え物の準備
- 参列者の案内
- 儀式のサポート
儀式のサポートとは、結婚式であれば、新郎新婦が盃を交わす儀式でお神酒を注いだり、神棚に捧げる玉串を新郎新婦に渡したりすることです。
ごくまれですが、儀式中に舞いを舞って表舞台に立つこともあるようです。
儀式がない日であれば、
- 境内や参道の掃除
- 社務所での事務作業
などのお仕事を行っています。
神社の縁の下の力持ち的な存在ですね。
参拝客への応対
参拝客への応対も巫女さんの大事な仕事です。
具体的な内容としては、
- お祓いの受付・記帳
- おみくじ、お守り、絵馬の販売
- 商品の補充
- 神社の案内
などがあります。
元旦で参拝客に甘酒などを振る舞うのも、巫女のお仕事です。
お守りや絵馬を販売している姿がイメージとして強いですが、参拝客から質問を受けたり、困った時に声をかけられたりと頼りにされることが多いので、コミュニケーション能力や対人スキルが磨かれるお仕事といえるでしょう。
その他のお仕事
その他にも、
- 社屋の破損の確認と報告
- 迷子やケガなどのトラブル対応
- 巫女服や着物などの破損修復
など、やらなければならないことは多岐にわたります。
特に参拝客が大勢訪れる年末年始は迷子やケガ人などのトラブルが多くなるので対応が大変です。
巫女さんは私たちが見えないところでも一生懸命頑張っているのですね!
巫女さんの雇用期間と勤務時間
神社によっては長期で働くケースがあるものの、通常は七五三や年末年始の繁忙期のみの短期間で働くケースが多いです。
勤務時間は、休憩をはさんだ朝8時くらいから夕方18時くらいまでの8時間程度が一般的。
ただし、大晦日と正月三が日は、24時間交代制となり、深夜・早朝からの勤務が必要なケースもあります。
巫女さんのお給料
お給料は時給か日給により支払われます。
時給であれば1100円前後、日給であれば8000~10000円が目安とされているようです。
日本全国のアルバイトの平均時給が1200円前後なので少し少ない気もしますね。
ただ、神社の規模や地域によって差があるので募集要項を良く見ておいた方が良いでしょう。
巫女さんになるメリット・デメリット
巫女さんとして働くメリットとしては
- 日本の伝統的な作法が身につく
- 一般の人では学べない神道の専門知識が得られる
- 言葉使いが丁寧になる
- コミュニケーション能力やトラブル対応能力が身につく
- 地域の人との繋がりを感じられる
などが挙げられます。
近年は、グローバル化が進み、海外で活躍したいと考える人も多くなっていますが、海外でも日本の伝統や神道に強い興味を持つ人は多いので、これらの知識を身に付けることは海外の人との交流を増やす上で有利になるはずです。
また、神社で働くという体験は、一般の人から見ればかなり貴重なので、あなたの大きな魅力となり得ます。
更に巫女さんのお仕事を通して身に付けたコミュニケーション能力やトラブル対応能力は、社会において必須のスキルであり、この先別のお仕事をする上でも確実に役にたつはずです。
一方でデメリットとしては、
- 言葉使いやふるまいに気を遣わないといけない
- 年末年始が忙しい
- お守りや絵馬を販売するときのお金の暗算が大変
- 真冬が辛い
- 身だしなみが厳しい
などが挙げられます。
巫女さんは、神様に仕える身であることから、言葉使いやふるまいが普段とは全然異なるので、慣れるまではとまどうことが多いでしょう。
例えば、一般的な商売言葉である「いらっしゃいませ!」「お買い上げありがとうございました!」などは使わず、「ようこそお参りくださいました」「お参りおつかれさまでした」といった言葉を使います。
また、身だしなみにも厳しく、茶髪やパーマ、ピアス、ネイルなどは厳禁でメイクもナチュラルメイクまでという徹底ぶり!
また勤務中に着用する巫女服には防寒機能がないため、真冬は非常に辛く、防寒対策をしっかりする必要があります。
また、お守りや絵馬を販売する時のお金の計算は全て暗算で行う必要があるので、計算が苦手にとってはかなり大変。
魅力的なメリットがある反面、大変なことも多いですね。
巫女さんになるために必要なこと
巫女さんになるために絶対に必要な条件はたった一つ。
それは
心身ともに健康で若い女性であること!
巫女さんになる上で一番の壁は年齢制限。
神社によって異なるものの、10代~20代前半という年齢制限が設けられています。
それ以外は特別必要な資格も経験もありませんが、以下の様な人は採用されやすいとされています。
- 人と接することが好きな人
- 清潔感のある人
- 何事にも真面目で誠実に取り組む人
- 日本の伝統文化に興味がある人
- 規則に従って勤務することに抵抗がない人
- 年末年始や深夜に勤務出来る人
- 英語力がある人
巫女さんは神社という非常に神聖な場所で働くお仕事である関係上、「まじめさ」「真剣さ」が非常に重要視されるお仕事なので、言葉遣い・言葉選びにも注意をしてしっかりとした印象を与えられるようにアピールすることが大切です。
また、良好なコミュニケーションがとれる人間であることを証明するために、普段から笑顔で接することを心掛けるようにしましょう!
更に近年は海外からの参拝客が増えていることもあり、英語に堪能であれば尚有利です!
一方で、以下の様な人には巫女さんのお仕事はあまり向きせん。
- 規則に縛られるのが嫌いな人
- 人と接するのが苦手な人
- おしゃれを楽しみたい人
- 年末年始をゆっくり過ごしたい人
- とにかく稼ぎたい人
巫女さんはあくまで神様に仕えるお仕事であり、お金を稼いだり、自分をアピールする場ではないということは忘れないでおきましょう。
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まとめ
本記事では【巫女さんのお仕事内容と採用に必要なこと】について解説してきましたがいかがだったでしょうか?
神聖な神社という場所で働くことは、大変な面もありますが、他では決して得られない体験や知識を身に付けることが出来る魅力的な面もあることがお分かりいただけたかと思います。
少しでも巫女さんのお仕事に興味があれば、思い切って挑戦してみてはいかがでしょうか?
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