京都にある社寺仏閣穴場めぐり〜歴史と静けさを探し求めて〜

観光

人気の観光地といえば京都と言っても過言では無いくらいに、国内旅行では必ず上位に来ますよね。代表的な場所を上げれば、清水寺や金閣寺などが有名どころ。

しかし、「有名な場所が多くてどこに行けばいいか分からない」と思う方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、そんな京都の中で穴場とも言える、『独特な社寺仏閣4選』をご紹介します!

日本の文化や歴史を感じながら、新たな京都を見つけにいきませんか?

京都の歴史と静けさが堪能できる穴場の社寺仏閣4選

正寿院:水や風の音を感じられる場所

緑茶の発祥の宇治田原町にあるお寺で、河の神・弁財天がまつられている正寿院そうじゅいん

お寺の奥にある龍谷という小さな滝からは、周辺地区の生活用水が湧き出ていることから、水と深い関わりのあるお寺とも言われています。

本尊ほんぞん十一面観世音じゅういちめんかんぜのん不動明王坐像ふどうみょうおうぞうも安置されています。

また、江戸時代には寺子屋として親しまれていた関係もあり、1年を通してさまざまな催しや体験イベントが行われているのも特徴です。

まずは夏の風物詩でもある『風鈴祭り』。

正寿院オリジナルで作っている『花風鈴小径』はなふうりんこみちをはじめ、47都道府県のご当地風鈴など、2,000個ほどのさまざまな風鈴が楽しめます。ここでは風鈴のことを『風鈴寺』とも呼んでいるそうです。

そして、名物がこちらのハート型の窓。正確には魔除けや福を招く意味のある猪目いのめ(本来は逆さハート)ですが、この文様を逆さまにしたハートの文様が客殿の窓に施してあります

偶然なのか必然なのか、正寿院のある宇治田原町の地形もハート型。町中の至る所でハートを見かける事ができます。ハートのオブジェ、ハートのマンホールなどなど…

水や風の音を感じ自然のめぐみに感謝ができるきっかけにもなるので、貴重な体験になるのではないでしょうか。

また正寿院では、自然の前でのヨガやオリジナル数珠作りなども行われています。観光だけでなく、開催されているイベントにもぜひ参加してみてくださいね!

住所 京都府綴喜郡宇治田原町奥山田川上149
電話番号 0774-88-3601
メールアドレス shoujuin28@yahoo.co.jp

愛宕念仏寺:1200躰の羅漢様に囲まれた心和むスポット

奈良時代、この地域一帯で最初に建立されたお寺にも関わらず、天災により2度も廃寺になっている愛宕念仏寺おたぎねんぶつじ

現在、本尊には厄除千手観音(慈面悲面の千手観音)、地蔵堂には火除地蔵菩薩が祀られています。

京都一の荒れ寺と言われてしまった歴史がるものの、昭和55年に本格的な修復作業が始まり、復興。その際にお寺が再び興ることを祈願し、お坊さんたちが一般の参拝者と協力して、境内に1200躰もの羅漢を並べました。

それが、今の愛宕念仏寺おたぎねんぶつじになり、苔むす地となり、心が和む場所になったというわけです。

ぴっと宮司
ぴっと宮司

お地蔵様と羅漢の違いを簡単に言うと…

 

お地蔵様は悟りを開くと如来になる地蔵菩薩という仏様で、羅漢は仏教の修行僧の最高段階の人なんだ!

さまざまな出来事があった場所ですが、今では癒しの寺』と呼ばれるようになりました。四季折々で表情を変える羅漢像に、心癒されてみるのもいいかもしれませんね。

住所 〒616-8439 京都市右京区嵯峨鳥居本深谷町2-5
電話番号 075-285-1549
メールアドレス 1200rakan@otagiji.com
HP https://www.otagiji.com/

西芳寺:ゆっくりと自分と向き合うひとときを…

京都に多く存在する「禅寺ぜんじ」というお寺。西芳寺さいほうじもその内の1つです。境内は120種類以上の苔に覆われていて、『苔寺』とも呼ばれています。

本堂には阿弥陀如来、現在は非公開の指東庵には行基菩薩ぎょうきぼさつ眞如法親王しんにょほっしんのう夢窓國師むそうこくしの御位牌と藤原親秀ふじわらのちかひで夫妻、夢窓國師の木像が祀られています。

昔は聖徳太子の別荘があった場所と言われており、敷地内にある茶室・湘南亭は千利休や岩倉具視が身を隠すために使用した場所とも言われています。

1300年前にはお寺として開山していましたが、実は苔で覆われるようになったのはたったの200年前のことなのだそう。戦が起こったことで荒廃を経験し、再興を重ね、天候などの影響を受けながら現在の姿になりました。

参拝時には本堂にて写経をし、鐘の音を聞きながら5分間『ざぜん』を行います。終わった後は、静かに自分と向き合いながら庭園を散歩してみましょう。

ぴっと巫女
ぴっと巫女

写経は初心者にも安心な『薄く書かれた経文をなぞる』方法だそうですよ!

また、緑の苔も圧巻ですが、冬時期にの雪化粧をした庭園はまた違った印象が得られます!

年末年始になると日常のイベントが盛りだくさんで我を忘れてしまいがちですが、ゆっくりとしたひと時を過ごせるので、ぜひ冬場にも訪れてみてくださいね。

参拝時には往復葉書やオンラインでの事前予約が必要なので、早めの準備を忘れずに!

住所 〒615-8286 京都府京都市西京区松尾神ケ谷町56
電話番号 075-391-3631
HP https://saihoji-kokedera.com/

六道珍皇寺:あの世とこの世を繋ぐ寺

六道珍皇寺ろくどうちんのうじは、穴場の社寺仏閣の中でもあの世とこの世を行き来できるお寺として少し有名です。

本堂には薬師寺三尊像やくしさんぞんぞう、境内には閻魔堂えんまどう地蔵堂じぞうどう鐘楼しょうろう薬師堂やくしどうには本尊の薬師如来像やくしにょらいぞうが安置されています。

お寺の名前にもなっている六道ろくどうについて簡単に説明すると…

仏教の考えでは、生前の行いによって6つの世界のいずれかに輪廻転生りんねてんしょうすると考えられています。

  1. 地獄道じごくはいわゆる地獄
  2. 餓鬼道がきどうは欲にまみれた飢えと渇きの世界
  3. 畜生道ちくしょうどうは弱肉強食、鳥や虫などの生物に生まれ変わる
  4. 修羅道しゅらどうは争いにまみれた苦しい世界
  5. 人道じんどうはいわゆる人間界
  6. 天道てんどうはいわゆる天国

ではなぜ、このお寺があの世この世を行き来できるという言い伝えがあるのか、それは遡ること平安時代初期。当時の嵯峨天皇に仕えた官僚であり、詩人、また小野小町の祖父にあたる小野篁おののたかむらが、亡くなった母親に会いたい一心で、平安京の東の墓所であったこのお寺で冥土へ行ったと言われています。

そこで「餓鬼道」の世界で苦しむ母親を見て、無実の罪で間違って地獄などに落ちる事のないように、夜は閻魔大王の元で裁きの助言をする補佐役に就いていたという伝説があります。

ぴっと宮司
ぴっと宮司

境内には『迎え鐘』があり、外から鐘が見えないような作りになっています。

 

鐘の真下には冥界に通じる穴が空いているそう。盂蘭盆うらぼんには冥界にいる精霊達に聞こえるように、この鐘を鳴らす習慣があるそうです。

ぴっと巫女
ぴっと巫女

特別拝観の際に近くで見る事のできる、冥土に行くための『冥土通いの井戸』や、最近旧境内で発見された冥土から人間界へ戻る為の『黄泉がえりの井戸』もあります。

このお寺や周辺の町には様々な伝説や言い伝えがあるので、お寺の特別拝観の日に行っていろいろ感じてみるのもおすすめです!

あの世の入口なこともあり、中にはちょっと怖い言い伝えもあるのだとか…ミステリー好き、歴史好きの方はぜひチェックしてみてください。

住所 〒605-0811 京都府京都市東山区小松町595
電話番号 075-561-4129
HP http://www.rokudou.jp/

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まとめ

今回は『独特な社寺仏閣4選』をご紹介しましたが、いかがだったでしょうか?

京都にはたくさんの神社やお寺がありますが、ここでご紹介したお寺はそのごく一部に過ぎません。他にももっとご紹介したい所がありますが、それはまた別の機会に….

ふらっと気軽に参拝できる所や事前予約が必要な所などさまざまなので、参拝の際はその神社やお寺のHPをしっかり確認して行くようにしてくださいね。

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