「社寺仏閣ってどういう意味なのかな?」「神社仏閣と社寺仏閣の違いってなんなんだろう?」などと気になったことはありませんか?
社寺仏閣の意味や神社仏閣との違いが分からず、悩んでいる方もいることでしょう。
知らずにこれらの言葉を使っていると、恥をかいてしまう可能性があるかもしれません。
本記事では、「社寺仏閣や神社仏閣と歴史」についてご紹介します。
社寺仏閣は間違っていた?
社寺仏閣は、実は日本語として間違いとされています。なぜなら、「社寺」はお寺のことを意味しており、「仏閣」も同じくお寺のことを意味しているからです。
そのため、社寺仏閣は「お寺とお寺」という意味になってしまいます。神社仏閣と混同して、社寺仏閣という言葉が広まってしまった可能性もあるそうです。
また、言葉にしたときのリズム的に、神社仏閣よりも社寺仏閣の方が言いややすいからという理由で、間違いが広まってしまったのではないかとも言われています。
今後は「社寺仏閣」も正しい日本語として認められる可能性はありますが、現在は間違った日本語であると覚えておきましょう。
神社仏閣とはどんな信仰・建物のことか?
神社仏閣は、「神社やお寺の建物」を意味しています。神社とお寺では、神道と仏教で宗教が違いますが、日本の大事な宗教施設。
宗教施設をまとめて総称する際に、「神社仏閣」という言葉を使っています。
つまり、“神社”は神道の施設や建物、“仏閣”はお寺の建物や寺院のことを指しているのです。
現在では、仏教や神道以外でも、キリスト教やイスラム教などが存在しています。そのため、神社仏閣は「宗教施設」という意味から「由緒正しき観光地」を意味して使われるようにもなっています。
「寺社」と「社寺」の違いとは?
「寺社」と「社寺」は意味は同じなので、違いはありません。神社とお寺の総称のことです。
平安時代から「社寺」という言葉は使われており、江戸時代まで日本では神社よりも「寺」を優遇していたため、「寺」を先に言う「寺社」が使われていました。
一説によると、日本古来の信仰を受け継いできた存在として、神道の神社の「社」を先に使用し、外国から伝来した仏教の「寺」を後にしているため「社寺」と呼ぶ方が多いそうです。
現在では、「寺社」と「社寺」のどちらも使われているため、両方使用しても問題はありません。
どちらも使えますが、“社寺”の方が一般的によく使われているため、合わせるのであれば、なるべく社寺を使うようにした方がいいかもしれませんね。
神社仏閣の歴史は神道から始まった
日本での神社仏閣の歴史は、神道が始まりです。神道は古墳時代からあり、仏教が日本に伝わってきたのは奈良時代、そのため神道の方が昔から存在してきました。
最初は、仏教の神の「仏様」を受け入れることに抵抗があったそうですが、僧侶や仏教に携わっている方達が長い時間をかけて、日本に仏教を根付かせていったそうです。
当時の僧侶が「本地垂迹(ほんじすいじゃく)」説というものを唱えたことで、仏教が受け入れられるようになったと言われています。
本地垂迹とは、「神様も仏様も元をたどれば同じものである」という考え方です。同じものであるという考え方が広まり、神仏習合の状態になっていきました。
神仏習合とは、神道と仏教の良いところや日本人に馴染みやすい部分だけを取り上げて、ひとつにした宗教の考え方のことです。
神社とお寺の違いとは?
神社とお寺の主な違いは、信仰している宗教です。神社が神道で、お寺が仏教です。
神道は、日本古来からある宗教で、建物や自然、人などのあらゆることや物を神として崇拝。「八百万の神」という概念を持っています。
一方でお寺の仏教は、大陸から中国を経て日本に伝わってきました。古代インドで発祥しており、ブッタを開祖としています。
お寺と神社では祀っているものも違い、お寺には「仏像」、神社には「御神体」が祀られています。お寺にある仏像は見ることができますが、神社に祀ってある御神体は外からは見えないようになっているのが特徴です。
神社とお寺でおみくじって違うの?
神社とお寺のおみくじには少し違いがあります。お寺のおみくじは、中国から仏教と一緒に伝わっているので、漢詩がもとになっており漢文で書かれています。
神社のおみくじは、日本でオリジナルに作られているものとされているため、おみくじに和歌が書いてあるものが多いです。
江戸時代までは、神仏習合の考えでお寺も神社も一緒のおみくじでした。しかし、明治時代になり神仏分離の政策が出されたため、神社とお寺では違うおみくじを扱うようになったと言われています。
明治の中頃ぐらいから、神社のおみくじに和歌が載ってくるようになったのだそう。
基本的な運勢や書かれている内容については、ほとんど同じです。
おみくじにあまり違いはないかもしれません。
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まとめ
本記事では、「社寺仏閣や神社仏閣と歴史」についてご紹介しましたがいかがだったでしょうか。
社寺仏閣は、「お寺とお寺」のことを意味してしまい日本語としては間違っている表現です。神社やお寺のことを総称して呼びたい際は、社寺仏閣ではなく、神社仏閣を使うようにしてくださいね。
社寺仏閣や神社仏閣について詳しく知って、間違っていない正しい表現で伝えられるようにしていきましょう。
社寺仏閣や神社仏閣の違いが分からない方や歴史について知りたい方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください!
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