ペット同伴の参拝はNG?
お寺にお参りする時、愛犬などのペットを連れて入れない場所があることをご存じでしたか?
実は日本では、古くから動物を「穢れ(けがれ)」であると捉えてきた考え方があり、少し前までは犬に限らず動物が境内に入ることを禁止してきたお寺も多く存在しました。はっきり明記していなくても、人間とは明確に区別した存在の動物を連れて境内に入ることは「非常識」と考えられて来たのです。
しかし、時代の流れとともに「ペットも家族の一員」との考え方が広まり、「動物=穢れ」という考え方よりも「命の尊さは人間も動物も同じ」という考え方が一般的になりました。それに伴って現在は「ペット同伴OK」のお寺も増えてきています。
ただし、現実的な問題としてノーリードでの犬連れや排泄物の放置など、衛生面やマナーの良し悪しにより「犬連れでの参拝禁止」とせざるを得ない一面もあります。
神聖な場所なので、飼い主はマナーをしっかりと守って参拝することがとても大切だといえますね。
ペット同伴での参拝のマナー
お寺に犬などのペットを連れていく際、ぜひ気をつけてほしいマナーは次の5点です。
- 排泄は先に済ませておく
- 境内を歩かせてもOKかどうか事前に調べておく
- 歩かせてはダメな場合はキャリーケースやペットカートを持参する
- 歩かせてもOKな場合でもリードは短く持つ
- 混雑している時間帯は避ける
この他にも、お土産屋さんや参道の露店などがある場所では、誤飲の可能性に気をつけなくてはなりません。柱や柵に係留して愛犬を待たせることも危険なので絶対にやめましょう。
また、本堂や文化財が祀ってあるお堂などの建物内は基本的にNGだと考えた方が良さそうです。事前にお寺のHPや案内板を確認して、ペット立ち入り禁止の場所、イベントなど混雑する時をチェックしてから訪れることをおすすめします。
他の参拝客に迷惑をかけてしまったり、お寺の文化財や天然記念物を傷つけてしまったりするようなことがあれば、誰も良い気分にはなれません。何よりも「お寺は公共の場ではない」ということはきちんとわきまえておきましょう。
あくまでもお寺は仏様にお参りしに行くところ。そこには犬が苦手な人やアレルギーの人、ペット連れを良く思わない人もいるかもしれません。飼い主のモラルによってペット同伴OKのお寺が減ってしまわないように、ひとりひとりが良識ある行動を取りたいですね。
ペット同伴OKのお寺
千葉県 鋸山 日本寺
約1,300年前に開かれたお寺で、日本一といわれている磨崖仏や百尺観音、千五百羅漢などを見られるスポット。
愛犬を連れて行く際はリードをきちんと繋ぐこと、フンの始末をすることが参拝の条件です。とても広い境内と複数ある駐車場で、ペット同伴でも他の参拝者に気兼ねすることなく楽しめそうです。
あまりに広いので、飼い主さんとワンちゃんの体力を考えながらエリアを絞って行かれると良いですよ!
基本情報 | |
住所 | 千葉県安房郡鋸南町鋸山 |
TEL | 0470-55-1103 |
公式HP | http://www.nihonji.jp/index.html |
愛知県 龍岳院
400年の歴史あるお寺で、聖観音、弘法大師、達磨大師などが祀られています。自由参拝なので、気軽に行けるのもポイント。
龍岳院は、ペット(動物)にとても優しいお寺です。お参りには一定のルールがありますが、ペット健康長寿祈願やペット七五三祈願もしていただけ、ペット用の御朱印まであります。
「ペットの菩提寺」として有名で「ペットも家族」という考えのもと、さまざまな活動をしていらっしゃいます。
基本情報 | |
住所 | 〒441-1331 愛知県新城市庭野南植田21-1 |
TEL | 053-622-1844 |
公式HP | https://ryugakuin.com/ |
和歌山県 慈尊院
別名「女人高野」とも呼ばれているお寺で、子宝、安産、育児、授乳、などの女性に嬉しいご利益が揃っている場所です。
高野山の案内犬ゴンのお話があるように高野山と犬のは深いつながりがあります。そのためか高野山は犬同伴での参拝に寛容です。慈尊院にはゴンの石像があり、参詣者からも親しまれています。
約1200年前の弘法大師の時代にも高野山の案内犬がいたという伝説があるのだそうです。
不思議ですね!
基本情報 | |
住所 | 〒648-0151
和歌山県伊都郡九度山町慈尊院832 |
TEL | 0736-54-2214 |
公式HP | https://jison-in.org/index.html |
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まとめ
本記事では【ペット同伴でのお寺の参拝についてのマナーとペット同伴OKのお寺3選】をご紹介しました。
お寺を参拝するときにも愛犬を連れていきたい気持ちは現代では広く理解されているのではないかと思います。とはいえトラブルになる可能性もゼロではありません。
ホームページや境内の案内板に「ペットNG」の場所や注意点を記してある場合があります。皆さんが気持ち良くお寺に参拝できるように、ルールやマナーは守ってお寺での時間を過ごしたいですね。
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